萌えゲー解説

「キミのとなりで恋してる!」感想&レビュー動画【ALcotハニカム】

キミのとなりで恋してる! 感想&レビュー動画

概要

『キミのとなりで恋してる!』は2014年にALcotハニカムから発売されたゲーム。萌えゲーアワード2014にて金賞・シナリオ賞を受賞した作品です。

翌年には後日談などを収録したファンディスク「キミのとなりで恋してる!〜The respective happiness〜」が発売しました。

陸上部のマネージャーをつとめる主人公が2人の幼馴染や転校してきた先輩と、青春時代を駆け抜ける学園ラブストーリー。2人の幼馴染との微妙な関係が描かれる「三角関係」ものでもあります。

とにかく穏やかで優しくて人を傷つけない作風が特徴で、癒し系の萌えを摂取したい方におすすめです。

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公式サイト
FANZA

評価

  • ストーリー : 8点
  • ワードセンス : 8.5点
  • キャラクター : 8点
  • エロ&グラフィック : 7.5点
  • その他 : 4点

総合評価:36点(50点満点)

キャラクター紹介

星野なぎさ

湿り気ダークブルー。

主人公がマネージャーを務める陸上部のエースであり、幼馴染ヒロインの1人目です。

昔は仲が良かったもののちょっとしたきっかけで仲がこじれてしまい、いまはちょっと敬遠状態。でも主人公に対していろいろ思うところはあるようですね。

真面目過ぎて意固地なところがあり、素直になれずにうらはら態度をとってしまうといったこともしばしば。

また自己肯定感が低めな性格で定期的にネガティブゾーンを展開するので、随所でけっこうしっとりします

キラリと光る包丁が似合いそう。

定期的に息を吹き込まないとしぼんでしまう儚さを、なんだこの庇護欲の権化可愛いととるか、ちょっとメンドクサイなこの子感じるかで評価がわかれそうな気もします。

芯の強さを見せることもありますが、基本的には典型的な守ってあげたい系ヒロインに分類されるのではないでしょうか。

でもアフターストーリーでの2人の生活は日課がぶっ飛びすぎててたまげた。

毎朝おしっこを飲まし合うって何?

あなたたち普通のカップルじゃないよ。極めしものの領域にいるよ。

小松 莉奈

健気な世話焼きバーガンディー。

恋人以上に恋人らしい親密さなものの、とくに男女の関係ではない幼馴染その2。

家族並かそれ以上にお互いを知り尽くしており、さながら夫婦がごとき関係に到達してしまったがゆえに「今さら恋人とか考えられないよねー」とかお互いに言い合ってる奇妙な間柄です。

誰よりも近くて誰よりも遠いってやつでしょうか。

対となる幼馴染のなぎさが清楚真面目ストイックな大和撫子系なので、全体的にゆるふわで軽そうで親しみを大事にしたようなデザイン。

あっちこっちがむっちりしています。お肉の量はおおむね幸せの量と比例します。

ちょっとこじれている主人公となぎさの間を取り持ち、時にはライバルヒロインの尻を叩きつつ、最終的には自分は一歩引いた場所から見守るという。

負けヒロインだけど読者人気投票はぶっちぎり一位みたいな設定。

本心を殺して相手に尽くすと言うと美点に見えますが、反面諦めグセがついてるというか傷つかないための予防線を張ってる、みたいな心理状態を巧みに描いていたように思います。私はイチ推し。

ちなみに制作陣からも謎の愛情を注がれており、ブログを見ると彼女の贔屓ぶりがわかります。これ公式が作成した人気投票フォームです。

公式がこんな露骨に下駄をはかせようとすることってある?

まあ体験版リリース前人気投票っていう、半ばお遊びみたいない企画ではあるんですが。

でもあまりにいじらしいヒロインなので、応援したくなっちゃう気持ちはわかります。

Getchu.comが実施した「美少女ゲーム大賞2014 キャラクター部門」でも6位に選ばれており、実際のユーザー人気も高そうですね。

秋野花さんの声とナチュラル幼馴染演技がばちばちにはまってて、こんないい女すぎる幼馴染に手玉にされる人生でありたかったと泣きました。

幼馴染の立場を活かしてイニシアチブをとりたがりですが攻められるとよわよわで、よく目のハイライトと意識を飛ばしています。

でも本人としては征服されるのが快感のようです。あ、どMだ。

知花 涼香

天然ぽわぽわフェアリーゴールド。

主人公、なぎさ、莉奈の3すくみにすっと飛び込んできた先輩。

陸上界で将来を嘱望される天才アスリートで、お嬢様のごとく上品な立ち振る舞いに芸能人のような容姿と、非の打ち所がない完璧人間です。

余裕たっぷりな強キャラオーラを放って、幼馴染2人を無自覚に屈服させます。

いわゆる「持ちすぎている人」であり、悪意なく凡人の心をかき乱して蹴散らすような空気があるので、どちらかと言えば敵側の属性のような設定ですが、実際は清廉潔白な性格できちんと他者への思いやりをもっているため、嫌味な感じとかは皆無。

ストーリーとしては天才陸上少女が年下の男の子との恋に溺れて、トップアスリートとしての矜持と恋愛の甘さのはざまでもだえるような話になる・・・かと思いきや、妖艶なお姉さんに心も体もからめとられて、骨の髄まで管理される主人公の話でしたとさまる。

早漏ネタをこすりすぎい。

関谷 恵

波乱を呼ぶ暴れん坊ピンク。

過剰なスキンシップで愛を伝えてくるお兄ちゃん大好きな妹。

毎日のボディチェックは欠かしません。栄養源は兄の上半身のビーチクから摂取します。

遠慮や謙遜をゴミ箱にポイしており、持ち前の明るさでとそつのなさで停滞気味な状況をひかっきまわすトリックスター

自分が可愛いことを自覚しておりなぎさとは逆に自分に自信のあるタイプでもあります。

昨今ちょっと流行ってる感のあるわからせたい系、メスガキみたいな感じでしょうか。

残念ながら攻略ヒロインではないものの、きっちり見せ場はあります。

というか良いとこもってく。

FDやった時攻略ヒロインにならないのかなあと思いましたが、安易に昇格して結ばれないところが逆に良かったかなと。

あの美しい恋の結末は結ばれないからこそだったと思います。

結局妹は最強って話。

以上の4人がメインのヒロインです。

総合レビュー

ストーリー 8点

総合的な感想としてはとてもバランスが良い

登場人物全体の陰陽、恋愛パートとそれ以外のパートの割合がちょうど良く、ギャグパートを適度にはさみつつも過度に脱線したりもしないですし、冒頭から回想を長々と入れたりもしません。

物語としてすごく良く組み上がってるなって思いました。

ただけっこう短めの助走からふわっと小ジャンプで着地する話で、幼馴染との過去のすれ違いとか、陸上選手としてのスポコン要素とか、挫折にあえぐ姿とかをがつがつ掘り下げたりはしません。

わりと恋の甘さだけをさらうような構成なので、めちゃくちゃこうインパクトがあって
記憶に残る話って印象も少ないかもですね。

でも最終的には愛と絆の泣かせるエピソードで締めるのでとても後味が非常に良い。

私は好きです。

ワードセンス 8.5点

ストーリーの評価で取り上げたように全体的に派手な展開はなく、とがった言い回しとかはないのですが、無理にギャグを入れたりパロディをぶち込んでこないのが好印象で、地味めなんだけど飽きずに読めて素朴に満足できる読了感があります。

この癒し系のテキストが実は本作の最大の魅力だと思っとるのです。

ヒロイン同士のナチュラルで可愛いやり取りも良いし、私はかなり評価していますね。

キャラクター 8点

本作は三角関係・・・正確には四角関係の話なんですが、ドロドロした感じは全くなくて
すごい爽やかです。

その理由としては主人公およびなぎさ、莉奈、涼香が、学生とは思えないほど気遣いができる聖人って点が大きいと思います。

え?妹?それは置いといていいから。

ちゃんと心理面も丁寧に描かれていて、3者のヒロインの可愛さを引き出しながら恋模様を回していくような流れになっているので、全員を好きになれるんじゃないかなと。

表面的にぺたぺた貼り付けられた萌え要素じゃなく、内面からじんわり好きになっていける
ストーリー構成が素晴らしいと思いました。

逆に言えば主人公面々が全体的にちょっと人間ができすぎてるのが(妹を除く)、鼻につくって人もいるかもしれない。

あと命名がダイレクトすぎて心配になる友人ポジの瀬古くんが、気持ちいいほど空気読まない中二キャラなんですが。マジで熱い男で良かったです。

私が今までプレイした萌えゲーの友人ポジで一番の「漢」だったかもしれない

あまりに漢すぎるから逆に萌えゲーの主人公にはなれなそうですが、ここがビッグコミックだったら間違いなく顔役になれるよ君。

エンディングやエキストラストーリーでは短めながらも活躍します。

サブキャラにもしっかり花を持たす姿勢は非常に好感持てますね。

グラフィック&エロス 7.5点 その他加点要素 4

純愛系のわりにはそこそこHパートが激しめかもしれないですね。主人公がめっちゃできた
聖人君子ではあるんですが、すごい無尽蔵のスタミナのモンスターでもあるのでとにかくタフ。

ヒロインの眼から光が失われるまでハードなHをします。20時間クンニってどういうこと?

あとはそうですね、いま基準で見るとちょっとレトロな感じはするかもです。

絵柄はともかくUIとかパッケージとかはとくに。そりゃ9年も前に発売のゲームなので、当たり前ではあるのですが。

起動した瞬間にそう思いました。あ、懐かしいって。


最近のゲームは萌えを過剰投入してるというか、差別化を図りすぎて尖りすぎてる印象あるので、こういうほわっとした安心感を与えてくれるような萌えゲーって意外と少ない気がするんですよね。

見よこの誰も傷つけない起動画面を。濃すぎる萌えゲーでもたれた胃が癒されていく・・・。こういうのをおかゆ系萌えゲーと名付けたい。

こういう作品にもスポットライトがあたって欲しいとは本当に思いますね。

 

総合評価

  • ストーリー : 8点
  • ワードセンス : 8.5点
  • キャラクター : 8点
  • エロ&グラフィック : 7.5点
  • その他 : 点

総合評価:36点(50点満点)

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