萌えゲー解説

「金色ラブリッチェ」感想&レビュー動画【SAGAPLANETS】

金色ラブリッチェ 感想&レビュー動画

概要

引用:FANZAより

2017年に「SAGA PLANETS」より発売されたゲーム。

同年のえゲーアワードで準大賞&金賞・シナリオ賞を獲得。メインヒロインが全員金髪かつ、物語の重要アイテムが金色にまつわるものだったりと、とにかく「ゴールデン」がキーワードの萌えゲー。

人気シナリオライター「さかき傘」氏のシナリオが素晴らしく、学園物の明るいテイストのラブコメながらも、人の生き方にも踏みこむ泣けるラストに心引き込まれる名作。

2019年にはFDっぽい続編『金色ラブリッチェ -Golden Time-』もリリース(内容には無印の内容が含まれませんので、プレイするなら無印クリア後にどうぞ)。

詳細・購入はこちらから

公式ページFANZA

評価

  • ストーリー : 8.5点
  • ワードセンス : 8.5点
  • キャラクター : 8.5点
  • エロ&グラフィック : 8点
  • その他 : 6点

 

総合評価:39.5点(50点満点)

あらすじ

とある理由でやるべきことも目標も失い、無気力に街を歩いていた主人公「市松 央路」。

そんな彼の目の前に突然、誰かに追われている様子の金髪美少女が現れた。とっさに彼女を助けてしまうがその子はさる国の姫君だという。

悪気はなかったものの誘拐犯のような扱いをされてしまう央路。逮捕を免れるためにはどうやら超エリート校として有名な「ノーブル学園」に入学するしかないらしい。

しかしそこは曲者の貴族ばかりが通う学校で、超平民である主人公にはちょっと生きにくい世界だった。

灰色にくすんだ日々を抜け出し、生きる目的を取り戻せるのか。金色に輝く瞬間を追い求める金色に彩られた日々が幕を開ける

・・・といったストーリーです。

キャラクター紹介

シルヴィ(シルヴィア・ル・クルスクラウン・ソルティレージュ・シスア)

引用:SAGAPLANETS公式サイトより

北欧の国ソルティレージュ王国の姫であり、国すら動かす権力に絶世の美貌。加えてピアノ腕は世界クラスであり、人を従えるカリスマ性もたずさえる最強女子。天から物をあたえられすぎな気が・・・。

ただ普段はそんな権威をちらつかせることもなく、気さくで明るく天然風味に周囲に接するお嬢様。いまは祖国からノーブル学園に通うために、はるばる日本に留学中の身の上です。

センターヒロインらしく主人公とは浅からぬ因縁をはるか昔から現在進行形で抱えていていますね。個別ルートのテーマとしては、途切れてしまった金色の時間をもう一度って感じでしょうか。

妃 玲奈

引用:SAGAPLANETS公式サイトより

主要登場人物が軒並み貴族階級か、何らかの分野で世界レベルのスキルホルダーという超人集団のなかで、主人公とならぶ数少ない一般人。

ギャルっぽい雰囲気に下ネタすらOKな軽いノリで主人公に接してきますが、根はそこまで適当ではなく、さりげない配慮で集団の潤滑油を務めるタイプです。抜群のコミュニケーション力で学園に不慣れな主人公を援護射撃してくれる頼もしい存在ですね。
萌えゲーのギャルは優しい、なお現実r(y

これ驚いたんですがこの玲奈というヒロイン、ヒロインでありながら個別ルートでもあんまりストーリーの中心にいないんですよね。

ざっくり言うと主人公が過去のトラウマと再び対峙する話なんですが、頑張るのは主に主人公と周りの面々だけで、彼女はただ寄り添って励ますだけ。ヒロインに焦点を当てたエピソードは妙に少なかったちょっと異色なルートでした。

年齢不相応の気配り力の裏には悲しい過去が・・・
実は何らかの特技を隠し持っている・・・
気だるげな印象とは裏腹に強い野心を秘めていた・・・

みたいな設定あるかと思いきや、意図的なのかそれほど深く掘り下げずに終わって、結果ただただ貴族の学園に紛れ込んだ普通人だったという。むしろなんで入学できた。

でもこのキャラに色を付けすぎない感じが、男友達っぽい彼女というヒロイン設定と非常にマッチしていて、際立った特色はないのですが何故か魅力的なんですよね。おそらく現実で彼女にしたいのはただ可愛いだけの子より、こっちかと。実際めちゃくちゃキャラ人気は高いらしいです。

エル(エロイナ・ディ・カバリェロ・イスタ)

引用:SAGAPLANETS公式サイトより

王女たるシルヴィを支える女騎士。非常にお堅い性格で自由奔放なシルヴィの諫め役として日々心を痛めています。

とはいえ祖国とシルヴィに対する忠誠心は本物。留学のために日本を訪れたシルヴィを支えるために従者としてソルティレージュからやってきています。

女騎士と聞くと健全な紳士淑女諸は渋谷と言われてハチ公を思い出す感覚で
「地下室、監禁、触手、を連想してくっころだあ!」と
ときめくと思いますが

これは同人ゲームでなく商業作品だからそんな展開にはなりません。裏ルート解放のパッチもありません。

個別ルートではシルヴィのため、国のために全てを捧げるエルの込み入った生い立ちと、それによって自由を失ってしまった心を開放していく話になります。

ちなみに本作のア●ル担当その1。やっぱ女騎士だし凌・・・

僧間 理亜

引用:SAGAPLANETS公式サイトより

サボり魔のひきこもり、滅多なことがなければ登校しない。

彼女について語るべきことは多々ありますが・・・。

もう存在全部が伏線というか、何をしゃべってもネタバレに繋がりかねないので、ちょっと言及できません。他のヒロイン全てを攻略すると現れるグランドエンディングルートを担います。

明るい学園もの恋愛ゲーを人生の哲学を感じさせる泣きゲーに昇華させた張本人。ユーザー人気も高くセンターのシルヴィをくってるという話もちらほら。

でもまあこれはシルヴィの魅力が薄いとかではなく、ストーリーのせいが大きいんじゃないかと思いますが。あの展開ならそりゃあ理亜に情が移りますって・・・。

まあ理亜のルートはシルヴィルートと表裏一体のような関係でもあるので、シルヴィというキャラありきでこの理亜というキャラは成立すると思ってます。

栗生 茜

引用:SAGAPLANETS公式サイトより

気炎万丈な元気娘でヒロインポジション唯一の非金髪枠。

ノーブル学園の生徒ながら他のお高くとまっているお嬢様とは違って、壁を作らずに主人公と接してきます。まあ陸上部のホープとはいえ基本平民枠なので。

いついかなるときも暑苦しさ満点。口癖は「ファイヤー!!」。「バーニング!燃えてますかー!」と言いながら爆走しております。全集中常在「修造の呼吸」。

古き良き素直で純粋でちょっとアホなところが可愛いという女の子。サブヒロインだけど、キャラ造形としては一番こう萌えゲーヒロインっぽい気がしますね。

ストーリーも恋愛ゲームの王道系。悪くはないん・・・ですが、他ルートが良すぎるせいか相対的に印象が薄いというか。ぶっちゃけ個人的な意見としてはこの子にヒロイン枠をあてるなら、他のメインヒロインのシナリオに厚みを持たせた方が良かったのではと思わなくもないです。

金髪ヒロインばかりってのもちと冒険だから、大人の事情でねじ込まれてたなんて邪推をしてしまったり・・・。キャラ自体は好きなんですが。

城ケ崎 絢華

引用:SAGAPLANETS公式サイトより

主人公と同じクラスに通う同級生。お嬢様ばかりが通う学園のなかでもとくに位が高く、クラスのリーダー的な側面もあります。いわゆるスクールカースト最上位。

学園物にありがちな金持ちを鼻にかけて見下してくる嫌味なやつ・・・といった立ち位置で登場しますが、なんかかみ合わずに中途半端な悪役でしれっとドロップアウトしていった印象。

まあラストの理亜ルートでは活躍するんですが。一回だけどサービスシーンもありますし。

本作ではサブヒロイン枠でもなかったですが、FDではメインヒロインに昇格。というより彼女のア●ルをほにゃほにゃしたいみたいなヘンタ・・・。熱心なファンが多かったことが続編製作のきっかけになったみたいなエピソードもあるらしいです。

もしかすると金色ラブリッチェのラスボスともいえるかも。

カミナル・ル・プルテア・ソルティレージュ・シスア

引用:SAGAPLANETS公式サイトより

名前から分かるようにソルティレージュ王国の第10皇女。姉であるシルヴィを慕っていて、付き添いのような形で日本に留学してきています。

明記はされてないですが、年齢的には主人公の後輩ってことになるかと。

見た目ロリッ娘ながらそこは王家の血筋らしく立ち振る舞いは貞淑なるレディー。シルヴィと仲良くするならそれなりの礼儀を身につけなさいと、Sめに主人公に王家のマナーを叩きこんできます。

ロリ・・・メイド・・・罵倒・・・調教・・・最高か?

総合レビュー

ストーリー 8.5点

かなり伏線がしっかりしていて、かつ展開が読めなかったり予想を裏切られたりするので、キャラの可愛さとは別に単純に物語として面白かったです。読み応えのあるラノベみたいというか。

萌えゲーは「とにかくキャラの可愛さ、いちゃいちゃ優先!」みたいなこともあるので2周目もプレイしたくなるような萌えゲーってなかなか貴重です。

まあこの伏線がどうして発生しているのかといえば主人公がいろいろ忘れまくっているからなんですが・・・。信頼できない語り手ってやつですね。いやそんなインパクトのあること忘れる?どこぞでMIBの怪光線でも目にしました?ってレベルで記憶を忘却の彼方に飛ばしますこの人。

まあご都合主義的記憶喪失は突発的難聴、中二病とならぶ萌えゲー主人公三大疾病なので仕方なし。

ともかくストーリーは良く練ってあって、単純な恋愛アドベンチャーの枠を越えた「生き方」にまで踏み込む感動的な仕上がりとなっています。

ワードセンス 8.5点

前述したように金色がテーマなのですが、予想以上にストーリーに金色と言う単語が物語に効果的に絡められていて、全体を通じて言葉選びがとても上手いなと感じました。さすがシナリオ金賞獲。

日常のギャグパートも萌えゲーのテンプレ展開に頼りすぎず、適度にひねられているのでレベルは高かったです。

キャラクター 8.5点

とくに理亜は本当にシナリオライターの愛を感じるというか、容姿、一挙手一投足、ちょっと仕草にまでに意味がこめられていて、かなりキャラとして掘り下げられているなと感じました。

シルヴィもその対存在としてよく描かれてるし、逆に玲奈の描きすぎない感も素晴らしいかと。

単に可愛い要素だけ詰め込んで仕上げましたというヒロインがいなくて、キャラ造形の良さは萌えゲーのなかでも屈指と思ってます。

エロ&グラフィック 8点

ストーリーの青春的な爽やかさや切なさに反して、サービスシーンはけっこうジャンルが多様で、マニアックめなプレイが多い印象。

具体的に言うとア●ル攻めとか3Pとか脇とか不思議なおくすりとか。青春が深刻に爛れています。

でもボリュームは十分かつ、CGもしっかりしてるので満足感はあり。まあ多様なHENTAIに対応しているということで。

その他加点要素 6点

一見「花より男子」みたいなよくあるラブコメに見えますが、全てのルートを通じて一貫したテーマがしかれており、軽やかなパッケージに反してかなり重みのある萌えゲーでした。

私的には可愛い女の子を愛でて終わるだけより、これくらいの方が好きですね。不満点もとくにないですし、イラストの絵柄がどうしても受け付けないとかでなければ、ぜひプレイしてみて欲しい作品です。

 

評価

  • ストーリー : 8.5点
  • ワードセンス : 8.5点
  • キャラクター : 8.5点
  • エロ&グラフィック : 8点
  • その他 : 6点

 

総合評価:39.5点(50点満点)

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