萌えゲー解説

「喫茶ステラと死神の蝶」感想&レビュー動画【ゆずソフト】

喫茶ステラと死神の蝶 感想&レビュー動画

概要

(c)YUZUSOFT/JUNOS INC.

2019年に「ゆずソフト」より発売されたゲーム。

突発的な事故に巻き込まれてしまい、死に直面する主人公。しかし目が覚めると当日の朝まで時間が巻き戻っていた。不思議に思う主人公の前に一人の女の子が現れる。死神と自称する彼女は「あなたは神に目をつけられてしまった」と警告を告げた。震える主人公に死神は思いもよらぬ提案をしてきた。「私たちが始める喫茶店を手伝ってくれませんか」・・・と。

キャラの可愛さに定評のあるゆずソフト作品ならではの、魅力あふれるヒロインがウリ。ドS可愛いメイドに死神のように絞られたいあなたに。

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公式ページFANZA

評価

  • ストーリー : 7.5点
  • ワードセンス : 7.5点
  • キャラクター : 8.5点
  • エロ&グラフィック : 8.5点
  • その他 : 5点

 

総合評価:37点(50点満点)

あらすじ

人生を満喫するリア充どもに若干のひがみを感じつつも、ごくごく平凡な大学生生活を過ごしていた「高嶺昂晴」。

しかしある時突発的な事故に巻き込まれてしまう。これは死んだと思ったが・・・なんと目覚めると当日の朝まで時間が巻き戻っていた。

不思議に思う主人公の前に一人の女の子が現れる。自らを「死神」と自称する彼女が言うに、無気力のまま死んだ人間の魂は輪廻から外れて「蝶」になるという。

つまり主人公はその蝶を取り込み魂の力が強くなってしまい、どうしても死ねないという思いから1日をやり直すほどの「奇跡」を起こしてしまったのだ。

この世の理に背いたことで神から目をつけられてしまった主人公に死神は提案する。

「私たちが始める喫茶店を手伝ってくれませんか」・・・と。

そこから喫茶店のオープンと運営を巡っての慌ただしい日常が始まる、といったストーリーです。

「蝶」というファンタジーな舞台装置はあるものの、ジャンルとしてはほのぼの日常もの。

というか「まあ要するにモテない童貞のままじゃあ死ねねえ!陽キャになってヤリマクリてええ!」って思えば奇跡が起きて死なないんなら、世の男の大部分が死を跳ね返す能力持ちになってエンドレスサマー状態になりそうなんですが・・・。まあそこがご都合主義ということで。

キャラクター紹介

明月栞那

本作のキーパーソンたる死神女子。死神といえどもまったく威厳を感じさせず、誰ともフランクに接するサバサバした女の子。

主人公を童貞いじりしてくるなど下ネタにもばっちり対応。コーヒー豆にはやりおると思いました。ちょっと悪ノリするところもあれど、冷静かつ穏やかにメンバーを見守るお姉さん的存在ですね。痴女キャラとみせかけて実は清楚ってとこまではお約束。

個別ルートとしては勿論この死神という設定、その背負うべき因果と宿命が軸となります。もちろん死神と人の恋なんて順風満帆にはいかず、お互いいろいろ抱える思いがあるのですが、孤独を抱える主人公と栞那の絡み合う運命と、続いていく日常のお話はなかなか感動的でした。

恋に限らないけっこう切なく深い「愛」がテーマですな。

あとすごい個人的な意見ですが、立ち絵に比べてCGがすごい可愛かったです。個別ルート入ってびっくりしました。

四季ナツメ

大学の同期でその整った容姿で男子から高嶺の花と崇められている存在。だけど涼しい態度とまなざしで男からのアプローチをことごとく粉砕している「孤高の撃墜王」。クールビューティーってやつですね。さほど嫌味な性格とかではなく、人との接し方が不器用なだけって感じですが。

とある事情で長年人と一定の距離を置いた生活をしていた影響で、臆病さの裏返しから冷淡に振る舞う対応が身についてしまったものの、根はやさしくて甘えたがり。

美人に生まれた分とりまく陽キャへの憎しみが強くって、モテ疲れみたいな悩みを抱えている一面もあります。

もちろん諸兄が期待しているお罵りも供給されるのであしからず。ドSメイドに屈服させられるのはご褒美です

付き合う前はモテる女特有のあしらいで転がされますが、壁を乗り越えるとなついてくる、その過程を楽しみたい人には刺さるかなと。

個別ルートとしてはやんわりと心を閉ざしていったナツメが、喫茶店をオープンして奮闘する中でだんだんと自分の夢を取り戻していく過程が描かれますが、なかなか人情味に溢れて良かったです。ちょっとクサいけど。

墨染希

年下で近所の神社の一人娘。幼少のころから家族ぐるみの付き合いがあり、毎朝起こしてくれる上に朝食まで用意してくれるという超ド級の幼馴染です。まさにUMAとどっこいの希少生物。

主人公とは気の置けない仲かつ当人の明るいノリもあって、冒頭から夫婦漫才的な掛け合いを繰り広げます。

人当たり良く誰とでも気さくに接する朗らかさに、ダメ男すら許してしまえそうな慈愛、ちょっぴりのそそっかしさ(ブラ忘れバイト出勤)。

あとやっぱり立派なお胸をお持ちでむっちむちなのがアピールポイントです。むっちむち

個別ルートの前半は性別の垣根を越えた幼馴染としての関係を続けすぎて、お互い恋人になるための一歩を踏み出せないジレンマに陥ってしまった二人が、それを乗り越えるまでのあれこれが焦点になります。鉄板系ですね。

そして後半からは神社の娘として生まれた希の宿命にまつわる話になって、ちょっとシリアス感動系のお話に突入。驚きの展開とかは正直ないですが、キレイにまとまっていました。

しかし幼馴染とは尊い。。。

火打谷愛衣

喫茶ステラが新人アルバイトを募集した際にやってきた後輩。褐色片目JKという、萌えゲーヒロインの見た目としてはそこそこ攻めたビジュアルをしています。

パッと見オタクもしくは無気力系女子っぽいですが、実はバリバリの体育会系で元気娘。周囲の雰囲気を良くするステラのムードメーカーです。性格的にもひねくれたところがなく素直で明るくて、かつ恋愛ごとにはつい赤面してしまう純情派。このギャップにすっぱ抜かれる人もいるんじゃないかなと。

あと萌えゲーには必須のエロトーク担当も兼任。栞那がセクハラオヤジに対して、愛衣は無垢ってとこでしょうか。子犬系ヒロインにじゃれつかれたいというあなたに。もしくは何も知らないソフトMめの新雪少女を大人の薄汚れた情欲で黒く・・・

共通ルートではごく普通の後輩といった感じでしたが、個別に入ると蝶に関するとある事情を抱えていることがわかって、それにまつわる話が展開されます。

やや特殊な事情を抱える中でこれほど献身的でまっすぐな性格に育つとかむしろ、一番な奇跡な気が。他ヒロインに比べるといちゃいちゃ恋愛要素が多くて満足度高めでした。

汐山涼音

見た目はロリながら主人公よりだいぶ年上なパティシエ担当。私生活はずぼらだけど仕事では決して妥協しない厨房の鬼軍曹。

けど恋愛に関してはかなりウブで攻められるとなよなよしちゃうのが可愛いところです。年上だけあって何だかんだ常識人で、サブヒロイン枠ですがまとめ役として個別ルート以外でも出番は多いですね。

用意されているCGとかは多くないものの、扱い的にはメイン4人に劣らないくらいやないかと。

総合レビュー

ストーリー 7.5点

大きな盛り上がりはないけれど全体的にうまくまとめられていて、随所に感動要素もあるので萌えゲーのストーリーとして非常によかったです。

日常モノだけに驚きの展開とか起きないから人によっては地味と思うかもですが、現実の延長線として捉えやすい分共感もしやすいんじゃないでしょうか。

本作は「無気力に生きる人間は死後現世を彷徨う蝶になってしまう」という設定があり、出てくる人物は何かを諦めてたり気落ちしてたりと、気持ちに蓋をしていることが多いんですが、その理由が良い意味で些細で特殊な状況による悩みとかではなくて、その分自身と重ねやすいという点はあると思います。

各キャラのバランスが良くて、どの個別ルートでも各キャラクターが適度に活躍するのも良印象。ただトラブル少なくするする話が進むのと、人情に訴えかけるかたちで結末に至る展開も多くて、人によっては「そんな上手くいくかい!」ってツッコミたくなるかも。ここはゆずソフト節ですかね。

ワードセンス 7.5点

ほんわかしたこれぞラブコメと感じるような、程よい下ネタボケが適度に挟まるのが良い感じです。

私的には過去作よりもテキストがさらにナチュラルで読みやすかったかなと。

ただ現代ものとはいえパロディが多めで、お笑いネタとか有名漫画ネタもまあまあ含まれるため、そういうのに萎えちゃう人にはあまりオススメできないかもしれませぬ。

キャラクター 8.5点

前回のRIDDLE JOKERでも褒めましたが、ゆずソフトは王道を捉えたキャラクター設定が非常にうまいブラントと思ってます。

ヒロインたちはもちろん周りをかためるわき役も、うまく物語を支える感じで描かれていて
個別ルートも4本あると面白さに強弱がついてしまうこともありますが、そういうこともない安定感はさすが。

ゆえに尖った特徴のあるヒロインもいないとも言えますが、そこはブランドの色でしょうか。

エロ&グラフィック 8.5点

表情も豊富で立ち絵の切り替えも多く、丁寧な仕上がりと思います。絵柄の好みとかはもちろんあると思いますが、それ以外でさほど不満点は発生しないのでは。

特色ってほどでもないですが、それぞれのキャラ設定を活かしたコスプレいちゃいちゃが多め

押しに弱いドエロ谷愛衣をもう少しマニアックなプレイに導くという選択肢が、個人的には欲しかったですね。

その他加点要素 5点

派手さはないですが、1本のゲームとして完成度は非常に高いと感じました。

ゲーム本編とは関係ないですが、システム設定画面がカフェ風でオシャレだったり、ゲームの進行度合いでタイトル画が切り替わったり、細かいこだわりが素晴らしいです。

総じて万人受けする誰にでもオススメしやすい作品なので、興味がわいたらぜひ。

評価

  • ストーリー : 7.5点
  • ワードセンス : 7.5点
  • キャラクター : 8.5点
  • エロ&グラフィック : 8.5点
  • その他 : 5点

 

総合評価:37点(50点満点)

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