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サノバウィッチ 感想&レビュー動画
概要
「サノバウィッチ」は2015年にゆずソフトより発売されたゲーム。 同年の萌えゲーアワードでキャラクターデザイン賞を受賞した作品。
かの伝説のオナニー系ヒロイン、綾地寧々が出演していることで有名な萌えゲー。
本作によってゆずソフトと言えばオナニーするヒロインがいることがもはや伝統芸となってしまった感があります。伝説とも言えるし、罪深いとも言える・・・。
評価
- ストーリー : 7.5点
- ワードセンス : 7.5点
- キャラクター : 8.5点
- エロ&グラフィック : 8.5点
- その他 : 5点
総合評価:37点(50点満点)
あらすじ
普通の学生「保科柊史」にはある秘密があった。
それは他人の感情を五感を通じて具体的に感じられるという、特殊な体質を生まれつき持っているということ。
そのせいで変に空気を読みすぎてしまったり、厄介ごとを押し付けられても断れなかったりと悩みを抱えていた。
しかしある日予想だにしない出来事に遭遇してしまう。
なんと!学園のアイドル的な同級生の女の子が、放課後の図書室で角●ナしている場面に遭遇してしまったのだ!!
萌えゲーにおいてはこの程度ありふれた日常なものの、実際のところ事案も事案なわけで
彼女とは思いがけず秘密を共有するようになってしまう。
その出会いから凍っていた心が溶けていくような、熱い青春の日々が始まる・・・といったストーリー。
全体としては破廉恥なハプニングをたぶんに交えながらの、ドタバタコメディーって感じでしょうか。
キャラクター紹介
綾地 寧々
本作のセンターヒロインであり、たぶん本作を未プレイの人でも名前は聞いたことがあるであろう萌えゲー界のレジェンダリー。
誰もが息をのむような美貌に品行方正な立ち振る舞いで、高嶺の花のポジションを占有する学園の優等生です。
なのにお高くとまったりはせず誰もに分け隔てなく優しいという、ケチのつけようのない美少女。オカルト研究部に所属しており、生徒の人生相談を受けたりしています。
さてこのヒロイン!知っている人は知っているでしょうが、語る上で欠かせないのがオナニー!
紛れもないお清楚美少女キャラなものの、もはやそのイメージが一人歩きしすぎて
オナニーすることを「綾地寧々する」とか「寧々る」とか言うネットスラングが定着しているほど。
作品やブランドの枠を飛び越えて有名な存在といえるでしょう。「やっぱつれぇわ」レベルの愛すべき永遠のおもちゃとも言えるかもしれません。
シチュエーションとして別に特殊ではなく、同ブランドの前作にもオナニーキャラはいたんですが、彼女のインパクトがあまりにも強すぎるせいで、もはやヒロインの誰かががオナることが、ゆずソフトのお家芸みたくなってしまった感もあります。罪深い・・・。
まあこの辺りは場外乱闘的な部分だから話を戻しますが、このヒロイン別に公共の場でひとりHする癖をもってるとかではなく、角オナをしていたのはとある理由があるんです。
それは彼女が「魔女」であるということ。
この魔女衣装がそりゃあセクシー。ちょっと前にトレンドになった●っちベルトの痴女版みたいですね。
と、なかなか濃い設定なんですがキャラクター単体としてはわりと薄めというか、シンプルめかもしれません。
この痴女魔女設定で?・・・と思うかもしれませんが、特徴的なのは魔女という設定によるところが大きくて、逆に言えば魔女要素以外は個性のないザ・清楚系お嬢様みたいな感じ。
まあこれで本人の性格もパンチがきいていたら、いろいろゴチャついてしまうかもですが。
私的にはもうちょいメンヘラを強めに良いかなとか思わなくもないですかね。
シナリオはセンターらしく他のヒロインよりも長めに尺をとられていて、切ない恋愛を前面に押し出したストーリーでした。
因幡 めぐる
クラスに馴染めないことで悩んでいてオカ研に相談に来た後輩女子。
チャラついた見た目に明るく素直な性格と、どう見ても陽キャ街道を爆進してるような雰囲気ですが、それは進学を機にいわゆるデビューした産物のためで、根は引きこもってゲームとかしてるのが好きなオタク。
一人称が「自分」っていうのも陰キャ感でてます。意外と少ないかもな一人称が「自分」ヒロイン。
別に性格悪くはないんですが、ナチュラルに人の逆鱗にストンピングをかますのが玉に瑕です。美少女じゃなきゃ殴り合いに発展するだろう(それがぼっちの原因か?)。
個別ルートはこの一見クラスでもカースト上位にいそうな女の子の、人間関係に関する悩みを解決するようなルートになります。
単純に友達作りを頑張るとかではなく、内向的な人間独特のクローズな関係性を取り上げているのは良いと思いました。
このめぐるというヒロイン、設定もビジュアルも良くて激甘なイチャラブシナリオも好物だったんですが、私的に何かはまらなかったんですよね・・・。
「自分」という一人称のせいか、あるいは個別ルートのなかでも他人の感情を読み取れてしまう主人公の苦悩に焦点を当てる内容だったゆえに、わりと直接的すぎる言葉の応酬が多かったからか。
私としてはあんま好き好き大好き愛してるとか言葉にされすぎると、逆に冷めてしまうんですよね・・・。
まあヒロイン4~5人くらいれば、1人くらいささらないのが普通かもですが。
ただキャラとして魅力はあると思います。とくに純愛系好きな人には心打たれるんだないかなと。
あ、そうそうこの子も寧々様とは別の意味でちょっと有名なんですよね。
ちゃろー!
椎葉 紬
寧々と同じく魔女であり、男の子っぽい格好をしているクラスメイト。
男装しているのは魔女としての制約のためで、中身は完全に乙女です。
男装が趣味の女子あるいは、男子校や男子寮に潜入ということであればそこそこ多いですが、遺憾ながらも男の恰好をしているというのはレアな気がしますね。
共通ルートでは微妙に影が薄くてそんな惹かれなかったんですが、個別にはいって可愛さが開花しました。
まさに不憫可愛さの権化。
どれだけ泣かしたくなるか、からかいたくなるか、いかにユーザーのサドっ気を誘えるかでデザインされたと私は思っています。
トラブルに巻き込まれて全力謝罪定期。ある意味で悲劇のヒロインかも。
でも攻略完了して振り返るとキャラとしては一番好き。
へなちょこなハムスターみたいな性格なくせして、実はすごい懐が深くて海のような母性すら感じるという設定がいいですね。
ビジュアル、声、イベント全てがパーフェクトだゆずそふとよ。
あなたも紬たんをいじめたくなーる。いじめたくなーる。
戸隠 憧子
生徒会長であり寧々と双璧をなすほどの学園の有名人。
童顔なのに妙に色っぽいしゃべりと凶悪過ぎるスタイルで、全校生徒の脳を粉砕して回る困った人。
息を吐くようにキツめの下ネタを言います。
ナチュラルに人を辱めようとする天然サドです。
しかも男も女もいけるという両刀っぷり。
さらには寝取りも寝取られもどっちにも対応というオールラウンダー。
焦らしも放置も大好物だぜ!出会った人間の性癖を破壊してまわりそうな魔人だ!
クールでできる女性という雰囲気もありますが、案外いたずらっ子というか世話焼きのおばさんみたいな性格でもあり、このミステリアスな感じが人を狂わすのかもしれません。
本作におけるCG画がめちゃ可愛いのに立ち絵に、何か腑に落ちないものを感じるヒロインNo.1。髪型のせいかなあ、服装のせいかなあ。
でも途中で性格に微妙な変化があって、味変みたいで二度おいしかったのは非常にグッドでした。
仮屋 和奏
主人公的には珍しく仲の良い異性のクラスメイトで、明け透けな言動でカラッとした雰囲気の女子。
いつもそばにいてくれます。でも怒らせると笑顔でマーシャルアーツを仕掛けてきます。
ちょっと長めの前髪と小柄な体格が可愛いですね。
全体的にメインヒロインが濃いのに対して、一番こうあっさりしていて身近に感じられるような女子で、地味という枠組みを飛び出ない範囲で最大限の可愛さを追求したみたいなデザインに感じました。
いやこの等身大な感じが素晴らしい。プレイすればわかってもらえると思います。
本作のヒロインって全体的にちょっと卑屈というかネガティブめなんですが、和奏はわりと終始明るいし、見た目の印象とは異なり恋愛は漢らしいオラオラ系です。
場所も時間も状況も問いまわせん!
したくなったらすぐそこでHします!
このミニマムな体に極妻みたいな覚悟完了系ソウルを宿らせるあたりが、非常にうまいと思いました。
サブヒロインだけにシナリオはまあおまけ程度ですが、キャラが抜群に良いから十分に満足できるかと。
サノバウイッチで一番好きなヒロインは和奏って人も少なくないと思ってます。
総合レビュー
ストーリー 7.5点
共通ルートからテンポが良くて中だるみする感じがないのが好印象です。
初手で寧々が寧々る案件から入ってその後寧々るネタを適度に挟みつつ、この後寧々さんがいつ寧々るんだろうという期待を膨らませながら進められるわけで、視聴者の寧々りたい気持ちを煽るよい構成が素晴らしい!
いや寧々ると言いたいわけではなく。
まあそれを抜きにしても各ルートちゃんと感動ポイントが用意されてるし、シナリオ面も満足できるんじゃないでしょうか。
重くなりそうな部分はけっこうそぎ落としてるせいで、そこまで湿っぽくもならないよう配慮もされてますしね。
うーん、でも本筋のストーリーはほぼ全部良かったですが、恋愛パートはもうちょい捻りあると嬉しかったかなあ。
ちょっと教科書的すぎるというかすぎるというか、良くも悪くもベタベタで私的に少し退屈だったかもというのが本音ではあります。
まあ恋愛面に変な捻りをいれないのがブランドとしての味なんでしょうが。
ワードセンス 7.5点
女の子の可愛さを引き出す台詞が秀逸だと思いました。可愛さを引き出しながら笑いをとる感じがいいですね。
本作って魔法なんてファンタジー概念こそ出るものの、内容としては思春期の少年少女のパーソナルな悩み事にコツコツ向き合っていくような、意外と小さめのスケールのお話なんですが、登場人物の内面が丁寧に掘り下げられているので、十分ドラマを感じてもらえるかと思います。
キャラクター 8.5点
ヒロインたちはみんなめちゃくちゃ可愛いですね。なんかゆずソフト作品をレビューする時は毎回言ってる気がしますが。
安定感・・・って言葉は誉め言葉じゃないかもですが、ちゃんと萌えポイントがありつつ没個性でもなく、しかも誰からも愛されやすいキャラ作りって簡単じゃないと思うので、やはりすごいと思います。
ただ本作に関して言えば、主人公はあんまり好きになれなかったかもしれないです・・・。キャラがつかみにくいというか。
基本受け身で大人しいのに、急にテンション上げたり厚かましかったりボケたりするから、お前はどの路線でいくんだってちょっと混乱しました(笑)
グラフィック&エロス 8.5点
CGとか立ち絵は改めて見返してもすごいクオリティー高いですね。
これで7年前なんかあと感慨を覚えました。
あとSDのレベルがめちゃくちゃ高い。
絵柄がかわいいだけでなくて、漫画動画みたいな感じでちょこちょこ動きます。
萌えゲーって基本立ち絵ばっかりで、ともすると単調になったりもするので、こういうのが随所に挟まるとすごく締まる感があります。
サービスシーンについて言うなら、ヒロインによるけど恥じらうヒロインに恥ずかしいことをさせる系が多めでしょうか。
まあセンターヒロインがあれなので。個人的な印象で言うなら寧々→受け、めぐる→受け、紬→攻め、憧子→受け、和奏→ガン攻めかなと。
半端ないっす和奏姉さん。
その他加点要素 5点
他作品もそうですがゆずソフト作品はこちらが期待するラインを期待通りに越えてくるし、変な方向に突き抜けたりもしないんですよね。
ゆえに決してネガティブ意味ではないんですが、追加の+ポイント、-ポイント的なものがとくにありません。
とにかく総合力が高い。
「とりあえず初心者はゆずソフト作品やっとけ」みたいな発言もちょこちょこ見かけますが、それも納得なブランドだと思います。
- ストーリー : 7.5点
- ワードセンス : 7.5点
- キャラクター : 8.5点
- エロ&グラフィック : 8.5点
- その他 : 5点
総合評価:37点(50点満点)