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QUALIA~約束の軌跡~ 感想&レビュー動画
概要

「QUALIA~約束の軌跡~」は2020年にPURESIS(ピュアシス)から発売されたゲーム。
当ブランドの処女作であり、同年の萌えゲーアワードでニューブランド賞を受賞した作品。
DL版であれば2,500円(税抜)とロープライス作品であり、手軽に購入できる点もウリです。
QUALIA(クアリア)というのは脳科学的な用語で「意識的・主観的に感じたり経験したりする感覚」のことを意味しますが、深く理解しなくても問題はないです。
天才ロボット科学者の青年とアンドロイド少女の愛が描かれる作品なので、感性とか心とかが話のテーマになってきます。
評価
- ストーリー : 7.5点
- ワードセンス : 7点
- キャラクター : 7.5点
- エロ&グラフィック : 7点
- その他 : 5点
総合評価:34点(50点満点)
あらすじ

若き天才ロボット開発者「越野博」。
彼はある日ひとつに偉業を打ち立てた。
なんと開発したアンドロイドが世界で初めて、機械が「人間的」かどうかを判定するためのテスト、チューリングテストに合格したのだ。
そのアンドロイドの名は「マキナ」。
見た目こそ人間の少女と遜色ないがまだ発展途上にある彼女とヒロは、AIの成長のためにも共同生活を始める。
順調に人としての心を育んでいくマキナと共に過ごす日々の中で、孤独なヒロの心にも特別な感情が芽生えていき・・・。
みたいなストーリーです。
心なくして生まれたヒロインと欠けた心を抱えて生きる主人公のピュアなラブストーリーですね。
キャラクター紹介
マキナ

本作のヒロインでありアンドロイド。
最新のAIが搭載されており話し方こそ少しぎこちないが、一見すると普通の少女にしか見えないほど精巧。
比喩や誇張ではなく人間が生み出したもののなかで、最も人間に近い存在と言えるがまだ知能向上のための訓練&学習中であり、主人公と共に生活をしながらAIにさらに磨きをかけています。
服がもう童貞に対する殺意100%でできてると言わざるをえない。なんだそのけしからんおっぱいは。

視認しただけで10万人は昇天間違いなし。ニコッと笑って手を振れば100万人は蒸発することでしょう。
お店かな?ってくらい胸元あいてますがいいんだろうか。
まあメイドの伝統的衣装って実物もけっこう際どいの多いので、それをリスペクトしてるのかもですが。ドイツのディアンドルとか。
生まれたてということもありますが、非常にピュアで無垢で献身的な性格。
こんな子を生み出してそばにおけるなら、そりゃあもう超絶難しいAIの勉強でも死ぬ気で頑張れるの納得です。
私もマスターって呼んでほしいです。
おっぱい大きくて笑顔が可愛くて慈愛と母性にあふれるメイドロイドさんにマスターと呼んでもらえるなら、死んでも悔いはない。
阿比留カレン

マキナの共同開発者であり、主人公からすれば先輩であり上司。
三十路とばっちり明言しています。
ソフトウェア部分つまり心を作ったのが主人公とすれば、カレンはハードウェア部分、ボディーの制作を主に担当しており、外見が可憐なメイド女子というのは彼女の趣味をたぶんに反映しています。
グッジョブ!最大の賛辞を彼女に。
才気あふれる溌溂としたお姉さんといった感じで、主人公の良き理解者でもありますね。
美人のアラサーお姉さんということで反応した諸兄もいるでしょうが、残念ながらやらしい展開にはなりません。ジーザス。
総合レビュー
ストーリー 7.5点

話としては心を閉じてしまっていた孤独な青年が、無垢で純粋な心をもつアンドロイドと交流する中で癒され心を解放させていくという、シンプルな純愛ストーリー。
ですがドラマチックさに欠けるとかでは決してなくて、物語中盤の転調パート以降からの
心をめぐる話は感動できると思います。
いちゃいちゃしてるだけではなくて、人とアンドロイドの絆的な部分も描いてますしね。
ただいくら人とアンドロイドの二項対立の話とはいえ、ごりごり概念的な内容に踏み込んだりはしないので、手塚治虫のメトロポリスみたいなのを期待してプレイすると「あれ?」と思うかも。
まああくまで萌えゲーなので。可愛い女の子とちゅっちゅするのが主目的なので。
ゆえに哲学的な話を浅めに済ませたのは私としては別に何も思いませんでしたが、それを抜きにしてもストーリーにあちこち端折ってるような感を覚えなくもなかったです。
とくにいろいろあっただろうと思われる主人公の過去をけっこうさらりと流してしまったのは、マキナというアンドロイドを作ることになった必然性と強く結びついているだけに、ちょっと勿体無くも感じました。
あんまり丁寧に描いちゃうとテンポ悪くなるし、雰囲気も湿っぽくなりそうだから難しくはあるんでしょうけどね。
あとラストもうーむ・・・
いや良かったんですけどね。ちゃんと感動しましたし。
二人がたどり着く結末もそれに至るまでの展開も意外性もありつつ楽しめたんですが、なんか感動が爆発する寸前で、無難なところに着地してしまったみたいな感想もなくはないです。
もうちょっと時間をかけて畳んでもとは思わなくもなかったかなと。細部まで作りこむとさらに傑作になったんじゃないかなって思いもあるから余計に。
とまあいろいろ言いましたが、ストーリーに十分満足はしています。
ワードセンス 7点

山場を除いてはそれほど大きな事件も起きず、ゆったりとした日常描写が続くんですが、ヒロインが純真なアンドロイドだけに素朴で平和な会話が多くてめっちゃ癒されました。
小さなやり取りのひとつひとつに「ああ、幸せはいまここにあるんだなあ」と。
私は疲れているんだろうか・・・・
でも疲れてますよね、そこのあなたも。
だからぜひプレイしましょう!(ダイマ)
キャラクター 7.5点

アンドロイドをヒロインにするということは、それ即ち心をテーマとして据えることと同意義だと思うんですよね。
ギャグ路線を貫くとかなら別ですが。
しかも社会という濁りに侵されていない萌芽の状態の物を扱うわけで、創作として難しそうながらも非常にピュアな物語になる可能性を秘めていると思っています。
それゆえにアンドロイドヒロインは萌えゲーという媒体とマッチしてるなあと改めて感じました。
しかもいろいろHなことを教えこむ展開とかも盛り込めますしね!
大人の知識が皆無のあの子にいろいろ教えこんでご奉仕してもらえる!!
その意味でもアンドロイドヒロインは限りなく最強と言えましょう(個人の意見)。
私はヒロインは妹が最強理論を毎回バカのひとつ覚えみたいに唱えてますが、対抗馬たりえるのはアンドロイド(人外)だと本作で核心に至りました。
グラフィック&エロス 7点

ヒロインのマキナのビジュアルですが、あんまり特定の方向に尖り過ぎてないのが良い感じでした。
可愛いとキレイの間くらい、幼すぎるわけでもなく姉すぎる感じでもない、清楚だけど色香もあるみたいな、良い意味で中庸なビジュアルが非常に素晴らしい。
全てを兼ねているというか。夢をいっぱい詰め込めるというか。
Hシーンは全体的に言えば聖母系。
アンドロイドヒロインは人を超越しているがゆえに、人のキャパを越えて慈愛を無限につめこめますからね。
そんなHメイドさんを前に幼児退行を我慢できるはずもなく・・・。
アンドロイドが人間(ヒト)を越える母性を搭載した時、ヒトはその人格も知性も全て放棄して、ただおぎゃるだけの動物に成り下がらざるを得ないのだ。
悪魔的な母性の前に沈め萌えゲーマーども。
その他加点要素 5点

物語を通じて温かい感情があふれている非常に癒し系の物語でした。
重苦しくならないよう、小難しくならないよう、かつ心が芽生えていく過程も感じられるような物語構造になっており、確かにいろいろ惜しい点も感じましたがそれ以上ん良い点も多かったです。
ロープライス作品ということも含めて、楽しめる人も多いんじゃないかなと。
アンドロイドヒロイン好きな方にはぜひプレイしてほしい作品です。
- ストーリー : 7.5点
- ワードセンス : 7点
- キャラクター : 7.5点
- エロ&グラフィック : 7点
- その他 : 5点
総合評価:34点(50点満点)