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ATRI-My Dear Moments- 感想&レビュー動画
概要
「ANIPLEX.EXE」は2020年にフロントウイング×枕が発売したゲーム。発売元は ANIPLEX.EXE。
普段は18禁ゲームばかり紹介してますが、本作は全年齢向けです。アンドロイドヒロインのアトリがとにかく可愛く。その悲しき運命に思わず涙する泣きゲー。世間的な評価も高くアニメ化も控えています。
評価
- ストーリー : 9点
- ワードセンス : 8.5点
- キャラクター : 9点
- エロ&グラフィック : 7.5点
- その他 : 6点
総合評価:40点(50点満点)
あらすじ
原因不明の海面上昇によって地表の大部分が海に沈んでしまった近未来。
幼い頃の事故で右足を失ってしまって義足生活かつ、借金まで背負わされているの「斑鳩 夏生」は、より高性能な義足を購入するために、潜水艇で海に沈む祖母の遺産のサルベージ活動を行っていた。
しかして見つけたのは「ATRI(アトリ)」という名の謎のアンドロイド少女。
足を失ってからくすみきっていた彼の日常は、アンドロイドと呼ぶにはあまりに人間的なAアトリとの出会いで、輝くものへと変わるのだった。
しかし彼女にはあまりに悲しい宿命があって・・・といったストーリーです。
誇張でなく本当に泣けます。
キャラクター紹介
アトリ(ATRI)
主人公が水中から引き揚げた少女型アンドロイド。
本人いわく「とても高性能!」・・・らしく衰退しつつある世界の技術レベルと比べると、確かに異常なほどの性能を有している。
亡くなった祖母が生前に残したもので、街の水没に伴って海中に眠っていた。
彼女との出会いが全ての始まりとなります。
腋が・・・いい。
あれ?前回からいたいけな少女の腋が眩しいとか、相対領域が至高とかしか言ってない気がする・・・。
腋フェチが開眼してしまったのだろうか。
いちおうアンドロイドだからか人間の命令に服従するが、あんまり主人を尊重すぎる感じではなく、わりと失礼な発言をしてくるところが可愛い。
当然ながら本作の核心を握る存在でありキーパーソンです。
神白 水菜萌
最近再会した幼馴染。
世界がこんな有様なのに律儀に学校に通っては幼い子の面倒をみたりしてる、驚くほどの常識人かつ聖人です。
だが周囲の面々があれなのでいつも振り回されている不憫な子・・・。良い子すぎてダメ男にひっかかりそうで心配です。
でも理想的なお母さんになりそう。胸も大きいし。87のE・・・かな。
素朴かつ素直な性格で、むしろ彼女の方がアンドロイドの才能ありそうな気も。
野島 竜司
ガテン系兄ちゃん。目つきは悪くてやさぐれてるが素行は悪くない。
実家が工場を営んでおり家業を手伝っていたため、機械工作の知識と技術を有している。
足が不自由なのにたびたびサルベージや調査で海にでる主人公をサポートしてくれます。頼りになる相棒枠。
キャサリン
見た目こそ妖艶な美女だが、実は主人公の借金を取り立てに来た謎めいた女。海に沈む祖母の遺産をサルベージしようと話を持ち掛けたのは彼女。
どうにもカタギでなさそうな雰囲気で黒幕感を匂わせながら登場するが、ATRIを自分のものにしようとして絡んできたところあっさり返り討ちにされて、その後落ちぶれてギャグキャラっぽくなってしまいます。
ロケット団のムサシかな?
子供たちを優しく見守る大人ポジションですな。
名波 凜々花
目つきの悪い主人公に勝手にヒットマンと名付けて、初対面時からいんねんをつけてきた子供。
悪ガキっぽいが意外と賢くて勉強家な一面も。
無垢に本質をつく存在であり、作品の「未来」の象徴としていい味出してますね。
私の統計によると魅力ある子役が出てくる萌えゲーは名作にござる。
このあたりが主要登場人物です。
それぞれ個性ありますが、あくまで主人公とアトリをがっちりと支えるような役割を果たしていて、このアトリが作品のほとんど全てと言ってしまっても差し支えはないと思います。
総合レビュー
ストーリー 9点
本レビューで9点はほぼ満点と思って欲しいです。実際9.5点とかつけたことないですし。それくらい良かった。
おおまかな話としては終末へと向かう地球で、少年とアンドロイド少女が出会って恋をするという話。
似たようなテイストの作品もまああるっちゃありますが、それでも素直に感動できました。
壊れた街、夏、ヒューマノイド、仲間との冒険、廃校舎、クラフト、そしてそれらを取り巻く儚く美しい世界・・・。
心を揺さぶる要素をがっちり詰め込んでる気がします。
確実に黄昏に向かっている世界の話ながら、終盤を除いてはそれほど悲壮感はないんですよね。
明るくてちょっとズレてるATRIの性格によるところが大きいですが。
シリアスになりそうな場面でうまく緊張感を外してきてほのぼのコメディーが連続するような展開なので、物語としてとっつきやすい方。
だからこそひたひた近づく別れの足音が切ない・・・。
とにかく悲しくも純然たる生と愛の物語なので、手放しでプレイを推奨できます。
ワードセンス 8.5点
余計な設定とか語りをそぎ落としてあって、かといって説明不足感もない文章だなと思いました。
非常に取捨選択がしっかり練られてるなという印象。
アトリがちゃんとアンドロイドとしての思考のまま恋愛している感が出てるのが、とくに素晴らしい。
アンドロイドヒロインって作品によっては、いやもうそれ設定だけで中身は人間じゃん・・・みたいなことがないでもないんですが、アトリはちゃんと微妙に人間とちょっとズレてるというか。
だからこそ愛おしいというか。
その辺がきっちり描かれてるのが良いという感想です。
唯一けちをつけるなら、終盤で現れる悪役っぽい感じの人の信念というか行動原理はいまいち腑におちず、ちょっとモヤモヤ。
でもそれ以外でマイナスを感じるポイントはほぼなかったです。
キャラクター 9点
何度も言いますがアトリが最強に可愛い。
ちょっとびっくりしました。センターヒロインだから当然ですがここまで魅力的だとは。
アトリちゃんがいない世界に生きてることを、世界を呪いたくなるくらいの可愛いさ。
「高性能ですからって」口癖も一度読み終えてから改めて意味を考えると、いろいろ感慨深いものがありますな。
グラフィック&エロス 7.5点 その他加点要素 6点
立ち絵はこんな感じです。
最近の萌えゲーのコンピューターでかっちり塗ってますって画とは、タッチが違う感じ。水彩画っぽいというか。
でも作品の世界観とあってるとは思います。
まあイラストのことは詳しくないので、見当違いこと言ってるかもですが。
全年齢向けゆえに当然ベッドでいちゃいちゃとかはないものの、こういう作風でそういう生々しいシーンをいれるのもなあって思いますし、普段ぬっちょんぬっちょんな世界に浸ってる私でも別のに物足りなさとかは感じませんでした。
儚げな世界観を壊さない音楽もいいし、とにかくシナリオが素晴らしい。
2,000円という価格を鑑みても十分満足できる1本だと思います。
泣きゲーが嫌いじゃないなら買え!
- ストーリー : 9点
- ワードセンス : 8.5点
- キャラクター : 9点
- エロ&グラフィック : 7.5点
- その他 : 6点
総合評価:40点(50点満点)