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愛怒流でいず 感想&レビュー動画
概要
2021年に最近勢いに乗っている感のある「qureate(キュリエイト)」より発売されたゲーム。通称「でいずシリーズ」と呼ばれる、コスパの高さが人気のシリーズのひとつ。
最初はNintendo Switchでの発売でしたが、2021年8月にSTEAM版も発売開始。PC版なので修正パッチをあてればサービスシーンもついてくる!(超大事)
ヤンキーかっこいい系ヒロインが日本一のアイドルを目指して邁進する、成り上がり系ラブストーリー。
Switchの全年齢版だと800円で購入できるお手ごろさも魅力。低価格とはいえ立ち絵が動くE-moteシステムも導入しているので、クオリティも決して低くありません。
評価
- ストーリー : 5.5点
- ワードセンス : 5点
- キャラクター : 6点
- エロ&グラフィック : 6.5点
- その他 : 6点
総合評価:29点(50点満点)
あらすじ
理想と現実のギャップに落胆しつつも、アイドルプロデューサーを目指して芸能事務所で働く主人公。
そんな彼のもとにある日「茜咲椿」という女の子が後輩としてやってくる。
見た目こそアイドルのような華のある出で立ちで、これはダイヤの原石を発見したぞと興奮するものの、ヤンキーのごとき粗野な言動で、しかもアイドルを毛嫌いしているときている。
仕方なくプロデュースを諦めて、同僚として椿と地道なアイドルサポートの仕事に徹する主人公。
しかしある日事務所でトラブルが起き、急遽イベントに出演するアイドルの代役を立てねばならなくなった。
役目をこなせそうなのは椿しかおらず・・・その日からトップアイドルを目指して主人公と椿の怒涛の日々がはじまる。・・・といったストーリーです。
主要登場人物はメインヒロインの椿ひとりだけ。
ほかはもう本当にちょい役のエキストラって感じで、ボイスも固有エピソードもなし。
ストーリーの途中で選択肢が発生しまして、それ次第で3つのエンディングに分岐するって構成です。
キャラクター紹介
茜咲 椿
主人公のもとに会社の後輩として転がり込んできた女の子。
日本有数の大企業を経営し、芸能界にも強いパイプを持つ名家のお嬢様・・・なんだけど複雑な家庭の事情でグレてしまった不良少女。
頭より先に手が出る直情タイプで、悪を見てみぬふりもできぬ性格もあって過去には喧嘩三昧の日々をおくっていたとか。なんてオールドスタイルなスケバンなんだ。
そんな経歴もあってなかなかやさぐれた性格の持ち主で、アイドルを含め夢や目標をもって頑張る人たちを斜に構えて見てる節があります。
素行はあれなものの運動神経は抜群で頭脳も明晰と、かなりのハイスペック。
本質的には責任感が強くでストイックなので、成り行きとはいえアイドルを目指すことになって以降はかなり本気でアイドル活動に打ちこみます。
この手のヒロインって恋に落ちると可愛い側面を見せ始めたりすることも多いですが、椿はかっこいいキャラを最後まで突き通した気がしますね。漢気ある女の子が好きなヒロイン好きな人にはおすすめです。
総合レビュー
ストーリー 6点
話としてはひとつのパターンとして完成されている落ちこぼれからの成り上がり系で、正直展開に意外性はありません。
ですがある程度先が予測できてしまっても、読み進めるとやっぱいいなあと思えてしまうのが、テンプレ系の不思議なところですね。
ただボリュームはやっぱりロープライス作品相応です。
全部の選択肢とEDを見て回りましたが、それでも4時間ちょっとくらいだったかなと。
またテンポがさくさくしてる分、ちょっと展開が強引で納得しにくい部分もないではないです。
いや他にもっとやりようあるやろ、その程度の流れじゃあ打ち解けあえんやろみたいなシーンもありました。
でも王道をなぞる感じのスケベ系ハプニングが随所に配置されているのは、萌えゲーらしくて良かったですね。脱衣所でばったり遭遇とか。
実際倒れてくる女の子を受け止めたがために体勢がファンタスティックなことになって、結果パンツを見てしまったという事例に発生した人類はいるのだろうか。
ワードセンス 5点
本作の概要を端的に言えば、ふてくされ少女をトップアイドルに押し上げる話であって、主人公がたびたび発破をかけてヒロインの椿を励まします。
ただその言葉が非常に優等生的というか・・・。
私はひねくれ者なので、いやまあ正論なのだけどそれで心が動くとか椿ちゃん素直すぎんとか思わなくもありませんでした。
あとパロディあまり好きじゃないので、漫画やアニメの名セリフが頻出したのはちょっと冷めた。それが逆に好きって人も少なくないと思いますが。
というわけでワードセンスについてはかなり辛口な評価です。
勿論フルプライスゲームとの比較ですし、キャラの可愛さを堪能するゲームに振り切った感じの作品なので、立ち絵、CG、そしてちょっとムフフなシーンあれば需要的にはOKで、ワードチョイスがどうのとかはちょっと野暮かもですね。
キャラクター 6点
不良系ヒロインってある程度人を選びそうですが、椿はそこまでくせがなく受け入れやすいキャラになっていると思います。
アイドルステージでのパフォーマンスとかにも、元ヤン的な設定が活かされているのは良かったですね。
おしむらくはストーリーが短い分、感情移入できる積み重ねがないことでしょうか。
例えば複雑な家庭の事情とか苦い過去とかをもっと掘り下げれば、ラストの展開でもっと魅力を感じられたんでしょうが、その前にゲームが終わってしまった感じ。
何度も言いますがロープライスゲームなので仕方ない側面もあるんですが。
声優さん上手かったし、余計に残念に感じたという誉め言葉として受け取ってほしいです。
エロ&グラフィック 6.5点
グラフィックは本当にめちゃクオリティ高いと思います。800円で買えるゲームとは思えないですね。
ちゃんとしたOPもついてますし、これだけ力入っていればストーリーの多少の粗も気にならないんじゃないかなと。
STEAM版を購入した方は例のパッチをあてると、Hシーンが追加されます。ボリュームはそれほどでもないですが、価格を考えると納得できるはず。
その他加点要素 6点
ダウンロード専売、さくっと短時間で遊べる手軽さ、求められるポイントのみに注力して無駄をそぎ落とした構成。
それによって高コスパの作品を短いサイクルで販売する。
この作品を含めて「でいずシリーズ」は何とも今時のゲームだなって印象が強いです。
萌えゲーも時代にしたがって変わっていきますが、こんな感じのスタイルは今後も増えてくかもですね。
評価
- ストーリー : 5.5点
- ワードセンス : 5点
- キャラクター : 6点
- エロ&グラフィック : 6.5点
- その他 : 6点
総合評価:29点(50点満点)